Libero Cantoについて
20世紀半ばウイーンのラヨシュ・サモシ教授によって開発された歌唱法、教授法で、かつてローマにて「我々が忘れてしまった正統的ベルカント唱法」と評価されました。現在はエドウイン・サモシ教授が継承しウイーン、ニューヨークを中心にこの活動を行い、発展させています。LiberoCanto Japanの主宰者 長谷川 敏は1973年からウイーンで教授に師事。留学後も長年にわたり毎年ウイーンで歌唱法、教授法の薫陶を受けてきており、両教授の数少ない継承者としてこの方法の伝播に努めています。そしてヴェルデイ国際コンクール入賞者など声楽家や優秀な音楽教員を多数輩出しています。
Libero Cantoでは先ず各人の持つ歌唱時の悪い癖を取り除きます。そしてクラシックの声楽にありがちな構える、支える、保持する、気張る、響きや声を狙うといったことをしないで、ごく自然に楽な息のエネルギーで歌っていきます。力ずくでなく、軽く明るい喉のメカニズムをトレーニングし、身体の働きを自由にすることによってその人のもつ本来の声のクオリテイと音楽を正しく出していくものです。この方法は自然であるがために、自分のものにするのにはかなりの忍耐の期間が必要ですが、熟達すれば20世紀初頭に西欧で活躍した名歌手のように、優美で暖かく、音楽性に満ちた歌唱芸術が実現するのです。
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